今年描いた絵で2023年を振り返る

今年描いた絵で2023年を振り返る


昨日に引き続きの執筆。
今年自分が描いた絵を振り返りたいと思います。
実に去年は前編・中編・後編と3回にまで分けて振り返りをしたというのに、2023年は一記事に収まってしまうという結果に。つまりあまり描けなかったというわけで、正直に言うと、描きたい枚数の半分程度しか描けませんでした。
今年は年始から新規の仕事が色々始まり、慣れるまでの間まともに創作に当てられる時間が作れなかったというのと、途中でまんがを描きたくなって、そこに3ヶ月分くらいのエネルギーを注いだせいか、5月以降早くも僕が燃料切れになってしまったのが原因だと思います。

完全にペース配分をミスったことはしっかり反省して、来年は描きたい絵をちゃんと出せるようにしたいところです、ホントに。
ただ、そんな中でも出来上がった作品に魂の手抜きはしなかったので、これだけは絵を見てくれた方々に伝わればいいな、という気持ちです。
では、振り返ってみましょう。

夕間暮れ

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確かこのときは、ジャージの女の子が描きたいと思って、気づいたらこうなっていた。という感じです。その割には背景の工場が主体で、人物がおまけ感が強くて、思惑通りとはいかなかった感じは少し否めない。そういえば工場と線路の風景は前にも描いていて、この2つは何かと親和性が良い組み合わせなのかもしれません。うん、良い。
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あと、個人的にあのバールのようなもの、使い勝手が良いアイテムだと思います。

アナザーボイス

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これは一枚絵じゃないんですが、まんがを描くことも絵を描くことと同じといえば同じなので、くどいと思いながらこれも入れさせてください。

僕の中では今年一番パワーを注いだのはこの『アナザーボイス』だったので、とにかく一人でも多くの人に読んでもらえたらという思いです。あと、この作品はまた違った形で拡張していきたいということで、少しずつではあるものの、着々と企画を練っております。その辺りも来年にまたアピールできたらと思います!

廃機

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縦横無尽に張り巡らされた配管に少女と犬。なんとなくストーリーを想像させるような絵が久しぶりに描けた気がします。
当初この絵は「内燃機関」ってタイトルにして描こうと思っていました。考えたらタイトルを先に考えて、それを引導にして描くというのは珍しいプロセスでして。
「内燃機関」というからにはUボートに出てくるような機関部を描くつもりだったのに、なんだかどんどんパイプが太くなっていて、これじゃ蒸気機関じゃねえか、と気がつき、タイトルは変えることにしました。
裏でそんな間抜けな過程があったわけですが、配管をくねくね描く作業はかなり楽しくて、自分はこういう絵がやっぱり向いてるかもしれないというのを再認識させられた絵でもあったり。

JUNK PARADE

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またまたうみろさんの新曲MVをお手伝いさせていただきました。

カップルが良いムードで(場所はともかく)やっております、珍しい一枚。多分、依頼でなかったらおそらく一生描かないような題材です(笑)。

初めこのデモ曲を聴いたとき、「あっ、これ遊園地だ」と思ったんですが、メジャーコードの展開じゃないし、不気味さも不思議さもある和音に、素直に遊園地を描いたらきっとダメだろうな、と思い直し、廃墟の遊園地をテーマに想像しながら描いてみました。妙にハマった気がします。
普段描かないような題材で、難航してしまった一枚でもありました。それでもOKして下さったうみろさん、ありがとうございました!

4つ目の駅

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習作で描いた一枚。
実を言うとこれゼロから描いたというよりも、ちょっと昔描いたけど、なんかイケてなくて蔵入りした一枚があって、たまたまフォルダを漁っていたら見つけてしまい「なんだこりゃ、まるでなってない!」と過去の自分に妙な苛立ちを覚えてしまい、つい描き直したというものです。
そんなに時間は割いていないため、だいぶ粗いです。

夜更け

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久々に排気量高めの音楽制作シリーズ。
元々、水色のテレキャスターが描きたくて描き始めたら、どんどん機材が描き込みたくなって結果こうなりました。
演出という意図もあって、部屋の照明は机のライトとモニターや機材から発せられる光だけで、夜の雰囲気を出そうとしたら、折角の水色のテレキャスターは同化して色はよくわからない羽目に(笑)。あと、音ゲー好きの人にわかるような小ネタをちょっと仕込ませていたりします。

久しぶりに電子楽器が描けたのと、それを調べててまた色々とガジェットやうんちくが増えて大満足な一枚でした。

ノラ猫

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去年「路地の灯り」という絵を描いて、またこういった雰囲気の世界を描きたくなって仕上げた一枚。東京の歌舞伎町というよりも、地方にある旧赤線地帯の名残のような限りなくアウトに近いグレーな場所といった感じ。
「路地の灯り」のときもそうだったんですけど、表情が出来過ぎというくらい良い感じに描けていると思っています。
また今回は猫という人間の世界には関わりない対象を入れたことで、何かこう上手い具合の対比が表現できたようにも感じます。上手く言えませんが。

余談、タイトルを「野良猫」「のらねこ」「ノラネコ「のら猫」「ノラ猫」どれにしようか公開前に15分くらい悩みました。

オンエア

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今年最後に描いた絵はこちら。
実を言えば描き初めは3月ごろで、それから色々状況や優先度の都合で保留していたのを12月にようやく再開して描き終えることができました。
僕の場合、一旦描き始めたら熱が冷めないうちに一気に仕上げてしまいたい性格なので、一旦ペンディングした絵を再開させるというのは、気持ちの入れ方的にすごく難しいので、なかなか思うように筆が進まず苦労したのを覚えています。
なので、この絵は普段と描き方を変えてみて、少しでも新鮮な気分で描けたらというのを実践してみました。
どこが普段と違うのかと言いますと、線レイヤーを敢えて入れない、塗りの中に境界線も表現として含めるやり方です。去年描いた「green」もこういう描き方をやっていました。
あまり慣れないけど、練習次第で今よりもスピードアップが期待できそうな描き方です。

来年はもっと

というわけで1年間の成果を振り返ることができました。
うーん、やっぱり少ないと寂しいです。
来年も結構てんやわんやしそうな一年で、絵が描ける時間が劇的に増やせそうにはないにせよ、それでもやっぱり何かしら描いていきたいです。
どうぞこれからも暖かい目で見守ってくれたら幸いです。また来年もよろしくお願いします!

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